トイレは毎日使う場所であり、快適さや機能性が求められる重要な空間です。
しかし、トイレリフォームは費用や工期、業者選びなど、さまざまな要素を考慮する必要があり、失敗すると後悔が残ることも少なくありません。
今回は、トイレリノベーションを成功させるために知っておきたいポイントを、計画から業者選び、施工後の確認までわかりやすく解説します。
トイレリフォームの目的を明確にする
リフォームを始める前に、「なぜトイレをリフォームしたいのか」を明確にしましょう。
目的が曖昧だと、予算やデザインの優先順位が定まらず、結果的に満足できない仕上がりになるリスクがあります。
主なリフォームの目的例
- 機能性の向上：節水型トイレや温水洗浄便座を導入したい。
- 快適性の向上：狭い空間を広く感じさせたい、掃除がしやすいトイレにしたい。
- デザイン性の向上：古いトイレをモダンでおしゃれな空間に変えたい。
- バリアフリー化：高齢者や車いす利用者が使いやすいトイレにしたい。
- 老朽化対策：水漏れや配管の劣化を修理したい。
目的を家族で話し合い、優先順位を決めましょう。
例えば、節水トイレを導入したい場合、どの程度の節水性能が必要か、初期費用とランニングコストのバランスも考慮すると良いです。
予算を事前に設定する
トイレリフォームの費用は、選ぶ設備や工事の規模によって大きく異なります。
一般的な相場は以下の通りです。
- シンプルな便器交換：10～30万円
- 内装（壁紙・床）を含めたリフォーム：30～60万円
- バリアフリー化や大規模改修：60万円以上
予算設定のポイント
- 予備費を確保：工事中に配管の老朽化や床下の補修が必要になる場合があります。予算の10～20％を予備費として残しておくと安心です。
- 補助金の活用：自治体によっては、節水型トイレの導入やバリアフリー化に補助金が出る場合があります。事前に市区町村のウェブサイトで確認しましょう。
- 見積もりの比較：複数の業者から見積もりを取り、項目ごとの内訳を比較します。安すぎる見積もりは手抜き工事の可能性もあるため注意が必要です。
トイレの種類と機能を理解する
トイレリフォームの中心は便器選びです。
現在のトイレ市場には多様な種類があり、特徴を理解することでニーズに合った選択ができます。
トイレの種類
- タンク式トイレ：一般的なタイプ。価格が手頃でメンテナンスがしやすい。
- タンクレストイレ：タンクがない分、見た目がスッキリし、掃除が簡単。初期費用は高め。
- 一体型トイレ：便器とタンクが一体化したデザイン。モダンな印象を与える。
人気の機能
- 節水性能：従来のトイレ（13L/回）に比べ、最新モデルは4～6L/回で洗浄可能。年間の水道代を大幅に節約できる。
- 温水洗浄便座：洗浄・暖房・乾燥機能付きが主流。快適性を重視するなら必須。
- 自動洗浄・消臭：便器の汚れを自動で洗浄したり、臭いを軽減する機能。
- 抗菌・防汚コーティング：汚れが付きにくく、掃除が楽になる。
例えば、TOTOの「ネオレスト」やLIXILの「サティス」は、タンクレスで高機能なモデルとして人気です。
ただし、停電時に手動で流せない場合もあるため、事前に確認しましょう。
信頼できる業者を選ぶ
リフォームの成否は業者の腕にかかっています。
信頼できる業者を選ぶためのポイントを押さえましょう。
業者選びのチェックポイント
- 実績と評判：業者のウェブサイトや口コミサイト（Googleレビュー、ホームプロなど）で過去の施工事例や評価を確認。
- 資格の有無：給排水設備工事には「給水装置工事主任技術者」などの資格が必要です。業者が適切な資格を持っているか確認しましょう。
- 見積もりの透明性：項目ごとの費用や工期が明確に記載されているか。曖昧な表現や追加費用のリスクがないか質問する。
- アフターサービス：工事後の保証期間やメンテナンス体制が整っているか。最低でも1年間の保証がある業者が望ましい。
業者探しの方法
- リフォーム会社：総合的なリフォームを扱う会社。提案力が高いが、費用はやや高め。
- 水道工事専門業者：配管や設備工事に特化。技術力が高く、コストを抑えやすい。
- ハウスメーカー：自宅を建てたメーカーに依頼すると、家の構造を熟知しているため安心。
- マッチングサイト：「リショップナビ」や「タウンライフリフォーム」などのサイトで、複数の業者を比較可能。
契約前には、必ず書面で契約内容を確認し、口頭だけの約束は避けましょう。
施工中の注意点
工事中も、トラブルを防ぐために以下の点に注意しましょう。
- 工事スケジュールの確認：工事期間は通常1～3日。事前に近隣への挨拶や駐車スペースの確保を業者と調整。
- 現場のチェック：毎日進捗を確認し、気になる点はすぐに業者に伝える。特に配管や電気工事は後で修正が難しい。
- 仮設トイレの準備：戸建ての場合、工事中はトイレが使えない可能性がある。仮設トイレの有無を事前に確認。
完成後の確認とメンテナンス
工事が終わったら、以下の項目をチェックしましょう。
- 動作確認：便器の洗浄、温水洗浄便座の機能、照明や換気扇が正常に動くか。
- 仕上がりの確認：壁紙や床に傷や汚れがないか、収納や手すりの位置が図面通りか。
- 書類の受け取り：保証書や取扱説明書、施工写真（配管の位置がわかるもの）を受け取る。
メンテナンスのコツ
- 定期的に便器の汚れを落とし、換気扇のフィルターを掃除する。
- 節水トイレは詰まりやすい場合があるため、トイレットペーパーの使用量に注意。
- 異常（水漏れ、異音）があれば、すぐに業者に連絡。
よくある失敗とその対策
トイレリノベーションでよくある失敗例と、回避するためのポイントを紹介します。
失敗1：予算オーバー
見積もりが曖昧だったり、追加費用が発生したりして予算を超えるケース。
対策：見積もりに「諸経費」や「予備費」が含まれているか確認し、詳細な内訳を求める。
失敗2：イメージと異なる仕上がり
「思っていたデザインと違う」といったトラブル。
対策：事前に3Dシミュレーションやカタログで完成イメージを確認。サンプルを実際に見るのも有効。
失敗3：使い勝手が悪い
収納が足りなかったり、動線が悪かったりするケース。
対策：家族構成や生活習慣を業者に伝え、使いやすいレイアウトを提案してもらう。
まとめ
トイレリフォームを成功させるには、目的の明確化、予算設定、設備選び、業者選び、施工中の管理、完成後の確認が重要です。
特に、信頼できる業者とのコミュニケーションが鍵となります。
事前に情報を集め、家族のニーズを反映した計画を立てれば、快適で長く使えるトイレが実現します。
リフォームは大きな投資ですが、毎日の生活の質を高める価値があります。
この記事を参考に、失敗のないトイレリフォームを進めてください！